トレーサーガスリークテスター
Tracer Gas Leak Tester

リークテスト用途のトレーサーガスとしての水素
現在、リーク検査に最も広く使用されているトレーサーガスとしてヘリウムが挙げられます。しかしながら、テスト対象となるワークによっていくつかの制限を受けてしまいます。それに対して水素はワーク内部で素早く拡散し、またヘリウムよりも素早く消散します。これらの特性や価格面での優位性から、ヘリウムの代替ガスとして近年非常に注目されています。トレーサーガス方式はファインリークの検出及びリーク箇所の特定両方に適用可能です。ATEQはそれぞれのニーズへのソリューションを提案します。
- リーク箇所の特定 → H6000
- ファインリークの検出 → H520
トレーサーガス方式ではワークを濡らすことはありません。また測定において温度変化や伸縮による影響を受けません。
検査には非可燃性の混合ガス(水素5%・窒素95%)を使用します。水素はあらゆる気体の中で最も軽く安全な気体です。ワーク内部で素早く拡散し、リーク箇所から素早く漏れ出します。また、その消散性の高さからバックグラウンド干渉を最小限に抑えることが出来ます。
ヘリウムの代替として水素を使用する主なメリット:
- 非可燃性ガス → 安全面でのリスク無し
- 再生可能資源 → 環境に優しい
- 無害
- 非腐食性
- 低粘度
- 低購入コスト
- 低ランニングコスト
2種類のテスト方式
スニッフィング方式 → H6000
スニッフィング方式は、トレーサーガスとして水素を使用する中で最も一般的なテスト方式です。ATEQのリークテスターは0.0001 L/s ~ 0.02 L/sレベルのリーク検出を実現します。

チャンバー方式 → H520
チャンバー方式は、より自動化に適したテスト方式です。チャンバー内に蓄積されたトレーサーガスの濃度をスニファープローブにより検出します。一般的な検出レベルは0.000005 L/s以上です。
水素センサーもしくはスニファープローブの適切な設置がテストの成否に大きく影響します。
チャンバー方式は対象ワークが大容量の場合や短時間でのテストが要求される場面には検出感度が落ちる為に適用出来ない場合があります。

水素リークテスターは効率的かつ安全な為、自動車・医療・住宅・通信等の様々な業界に関連する企業で徐々に需要が増えてきています。
H520は、トレーサーガスリークテストの導入に必要なあらゆる機能を備えています。リークをgr/yearやppmで検出したい場合に最もコストパフォーマンスに優れたソリューションです。
主な仕様 :
- デジタル圧力監視
- 吸引速度制御
- グロスリークテスト
- ファインリークテスト
- 測定レンジ:5 ~ 100 ppm
- 32個のテストプログラム設定
- RS232: プリンター、PC
- 7つの入力 / 5つの出力
- 自動測定サイクル

測定原理:
ワーク内部にトレーサーガス(水素5%・窒素95%)を充填します。
- リーク箇所の特定 → 漏れ出たトレーサーガスは吸引プローブを通じてテスター内部のセンサーまで吸引されます。
- ファインリーク検出 → 漏れ出たトレーサーガスは最初にチャンバー内部に蓄積され、吸引チューブを通じてテスター内部のセンサーまで吸引されます。
吸引されたトレーサーガスはATEQセンサーによって検出されます。

導入事例:
自動車:リーク箇所の特定、冷却システム、アルミタイヤホイール
家電製品:コンプレッサー
Test cycle :

H6000は、市場で最も検出レベルの高いトレーサーガスリークテスターのひとつです。
使用するトレーサーガス(水素5%・窒素95%)はヘリウムに比べ安価に購入することが出来、さらに環境汚染の無い揮発性ガスです。
また、生産ラインやラボへの導入に必要なあらゆる機能を備えています。
主な仕様:


- ファインリークテスト
測定レンジ:0.0001 L/s ~ 0.02 L/s - 吸引速度制御
- 128個のテストプログラム設定
- IP54等級適合
- 内部メモリ:2GB
- 最大分解能: 0.1Pa
結果判定用インジケーター - USBポート
- バッテリー
12VDC 4400 mA/h
リチウムポリマー電池
簡単脱着
8時間駆動 - 専用バッグ
測定原理:
ワーク内部にトレーサーガス(水素5%・窒素95%)を充填します。
リーク箇所の特定 → 漏れ出たトレーサーガスは吸引プローブを通じて吸引されテスター内部のセンサーで検出されます。
導入事例:
空調機器、冷蔵庫、自動車部品
自動車:リーク箇所の特定、冷却システム、アルミタイヤホイール
家電製品:コンプレッサー
CDH6000は、トレーサーガス(水素5%・窒素95%)の供給用モジュールです。1種類もしくは数種類のマスターリークと合わせてH6000の校正に使用します。
使用前の確認:
- 任意の圧力において一定量のトレーサーガス(水素5%・窒素95%)を供給する為、マスターリークと合わせて使用します。
- CDH6000上に表示された圧力が100kPa以下の場合はカートリッジを交換して下さい。(最大使用圧力:400kPa)
- カートリッジの購入をご希望の場合はATEQまでお問合せ下さい。


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